【CWRA】口腔の健康が全身の健康を支える
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認知症リスクと体重減少に関する新たな知見
相田潤教授を含む研究チームは、口腔の健康が全身の健康、とくに認知症や栄養不良にどのように影響するかを多角的に検証しました。Journal of Dental Research 特別号「口腔と全身の健康の関係」において、口腔の健康と全身の健康の関係を明らかにする2本の論文(総説・原著)が掲載されました。
総説論文*1では、近年進展する因果推論の手法を踏まえ、口腔の健康と認知症の関連を理論的・方法論的に整理し、「会話」「食事」を通じた社会的孤立の緩和が新たなメカニズムであることを提案しました。
原著論文*2では、全国3,305人の高齢者を対象とした6年間の追跡調査により、オーラルフレイル(口腔機能の低下)が体重減少リスクを有意に高めることを明らかにしました。特に「咀嚼困難」が最も強い予測因子であることを示しています。
これらの成果は、口腔の健康が認知症や栄養不良を防ぐ重要な要因であることを示すものであり、高齢化社会の健康寿命延伸に貢献することが期待されます。
*1 総説論文情報
Jun Aida, Sakura Kiuchi, Kokoro Shirai, Marco A Peres, Yusuke Matsuyama. Oral Health and Dementia: Causal Inference and Theoretical Mechanisms.Journal of Dental Research. DOI: 10.1177/00220345251377014
*2 原著論文情報
Kewei Wang, Yusuke Matsuyama, Sakura Kiuchi, Taro Kusama, Jun Aida. Oral Frailty as a Predictor for Weight Loss in Older Japanese: A Cohort Study. Journal of Dental Research. DOI: 10.1177/00220345251356437
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