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【ELSI】細胞の貨幣経済学

2026.09.18
  • ELSI
  • 論文
  • Space Humanity

細胞は、ATPやGTP、NAD(P)Hなどの分子を「貨幣」のように使い、エネルギーを受け渡しながら代謝を制御しています。しかし、これらの貨幣は化学反応を通じて互いにつながっているため、それぞれを独立に制御することは容易ではありません。ELSIの研究者を含む研究グループは理論モデルを用いて、複数のエネルギー貨幣を柔軟に制御すること、そのために必要な熱力学的コストの間に基本的なトレードオフがあることを示し、さらにこの原理が微生物の生息環境やゲノム進化とも関係する可能性を明らかにしました。

図. 細胞のエネルギー貨幣のバランスが代謝の制御性とコストを左右する
複数のエネルギー貨幣を均衡させることで代謝をより柔軟に制御できますが、そのためにはより大きな熱力学的散逸が必要になります。一方、単純な環境では、貨幣量を偏らせることで柔軟性と引き換えにこのコストを抑えられる可能性があります。
Credit: Yamagishi, J.F. et al., PRX Life (2026)

本成果は、9月3日付(現地時間)の「PRX Life」誌に掲載されました。

Jumpei F. Yamagishi and Tetsuhiro S. Hatakeyama. Thermodynamic Cost-Controllability Tradeoff in Metabolic Currency Coupling PRX Life DOI: 10.1103/4bqh-zhry

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